The Paperback Art 出展紹介 [5]
手製本ノート、紙こもの すずめや
イーハトーヴのアトリエにて、手製本で無地の本を作っている製本家です。
■ マラルメ詩集
■ 宮沢賢治詩集
ふだんはこれから物語の始まる本、と位置付けてノートばかりを作っていますが、今回は敬愛する御二方の詩集を装幀しました。
本は紙の束、そこに載っている物語、2つの要素を自分なりに表現してみました。
はらっぱgarden*
はらっぱgarden*という名前で絵を描いたり、版画を制作したり、zineを作ったり、手描きのアクセサリーなんかもつくったり、時には写真を撮ったり、料理をつくったり、たまに詩を書いたり、散歩が大好きな随分大人な私です。
■ ここに見つけた
畑の土の表情はネパールのロクタ紙草木染(クルミの皮)で表現しました。
風車の羽は横から息を吹きかけるとクルクル回ります。
takagikayo
素材の質感、色、重み、温度。
心にとまった紙を触り、束ねながら、絵を描くように、本を作っている。
その本が誰かの手に渡り、その誰かとともに歳を重ねていきますように。
■ 私的陰翳礼讃
『陰翳礼讃』谷崎潤一郎
学生時代に勧められた大切な本。
今も時折思い出し、幾度となく読み返す。
光や影にそっと触れるようなイメージで仕立て直した。
使用紙:1998~2022年に収集した紙より、特に触覚と色彩を重視し選ぶ。
(以下の包装紙を含む。une nana cool・THE CONRAN SHOP・bulle de savon・一保堂茶舗)
利根川風太
小説家・製本家・音楽家。オンラインショップ「紙とゆびさき」を運営。
■ 『西の魔女が死んだ』
今回の作品は、『西の魔女が死んだ』を使って、魔女の家に残された本が植物に侵蝕されて自然と一体になっていくイメージで作りました。
表紙の芯材をくり抜いて土を入れ、植物を移植しています。
時間の経過とともに姿が変わっていくところも合わせてお楽しみください。
→ 利根川風太
毛玉
■ 『百人一首』
覚えたいところ、読みたいところだけを持ち歩けたらいいな。と思い、百人一首の解説部分を分割し、小さくしました。
箱を開けるワクワク感、手触りの違いなど、楽しんでもらえたら嬉しいです。
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