本の修復・改装

TAPIS D’ORIENT

ペーパーバックタイプの本でしたが、背表紙が外れてしまいました。
これをボンドで貼り直すというのは、少し問題があったので、上製本に改装という形で修復することにしました。
背表紙の糊が外れて表紙と本体が分離される状況は、30年前くらいの本によく見られる様に思います。
経年劣化のわからない新素材というのは、やはり怖いなと思いました。
表紙と本体が外れてしまった写真は撮影したのですが、見当たらず・・・すみません。

本文は背の糊を落とし、糸かがりを外して、折帖ごとにします。
表紙は埋め込みする部分を切り抜き、ボードをサイズにカットします。

本文は本かがりで綴じ直し、背固めをしてクーターをつけます。
表紙は布張りでくるみます。


完成しました。
カットした表紙を埋め込みました。
糸かがりでクーターをつけているので、開きがかなり良くなり、また背が安定しました。
見返しを前後に2枚ずつ入れた布張りの上製本、結構いい雰囲気に仕上がっていると思います。
毎回思いますが、大型本・・・やはり大変です。
A5サイズくらいまでが扱いやすいですけど・・・壊れるのは大きいサイズが多い・・・のは、重さが原因なの・・・かしら・・・。
店頭・online shop でご購入できますので、是非お手に取っていただけると嬉しいです。
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