The Paperback Art 出展紹介 [4]
ツギ
1985年青森県出身、都内在住。
大人向けの絵本製作やアート制作を行っています。
■ ICO
ICOというゲームが原作の、宮部みゆきさんの小説を元に制作しました。
上下巻2冊を1つにして、ハードカバーに製本してみました。
表紙には粘土を土台とした少し立体のイラストを描きました。
少しでもファンタジーや世界観にマッチさせられたかな?と思います。
→ ツギ
森本歩子
オリジナルの文章や短い物語で、手のひらにおさまる小さな本(豆本)を作っています。
■ ダブリナーズ
「ダブリナーズ (ジェイムズ・ジョイス著)」は、アイルランドの首都ダブリンに暮らす人々を描いた短編集。
登場人物には孤独や人間らしい泥臭さ、温もりも感じます。
読み終えた時の印象や身動きの取れないさまを、ぐるぐると巻きつけた糸と柔らかみのある紙を用いて表現しました。
あるほなつき(alfonatski)
2015年から2人で一つの作品製作に取り組んでいる。
同じ方向を向いている同士ではなく、写真と絵を組み合わせているように、異質な物、対立する物が共存している作品である。
■ 船乗りクプクプの冒険
あるほが、初めて買った文庫本が北杜夫の「船乗りクプクプの冒険」だった。
それから40年を経て、なつきは初めて読んで絵を描きハードカバーに仕上げた。
あるほはふたたび読んで『船乗りクプクプ』のノートが作れることに気がついた。
読んでいた当時を思い出した。
さちぼっくる
自然、音、生き物好きな絵描き
■ 小川未明童話集
小川未明の童話は幻想的で美しく時に悲しい。子ども達、人、自然への愛があり、人として大切なことは何かということも考えさせてくれるような大人へのメッセージともいえる話もある。
今回、昔から好きだった「赤いろうそくと人魚」の人魚の喜びと悲しみを表現してみた。
他にも野ばら、大きなかに、千代紙の春、牛女、負傷した線路と月等、改めて読んでみると思わずその世界に引き込まれる。
→ さちぼっくる
うらたさおり
■ 変身
2018年にフィンランドへの渡航前日にお泊りしたお家にあったのがカフカの「変身」でした。
全ては読み切らずに旅立ったことが妙に残っていて、今回の「The Paperback Art」で読了し、作品に仕立てることにしました。
主人公の「変身」から皮肉にも周りの「変身」も描かれている作品で、今まで当たり前だったことがどうしようもない形で奪われた時の絶望感が心にずしんと刺さります。
この不気味さと心に重くのしかかる作品を表現できたらと思います。
MOTOYA
MOTOYAに居る人です。
■ Poèmes:Jean Cocteau
作ってみたかった全革装製本で、大好きなジャン・コクトーの詩集を改装しました。
本文は足継ぎをした折帖を丸背に仕立て、見返しの折帖にはワックスペーパーにしたコクトーの天使を入れました。
技術力不足を、時間と労力でカバーした(?)一冊です。
■ □ ■